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令和の苦言愚言(8)【読書ノート】経路依存性を打破せよ

中野剛志・著「全国民が読んだら歴史が変わる 奇跡の経済教室【戦略編】」

「目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】」に続く【戦略編】を(ようやく)読了しました。
(ようやく)と書きましたが、読み始めるのが遅かっただけで読み始めたら一気読み。
本当に日本のことを考えているんだな、という本です。
平成の時代に継続したデフレを脱却し、本当の景気回復を実現するための具体的な提案を分かりやすく解説してくれています。
右も左もない。国民主権・民主主義を破壊するグローバリズム至上主義と決別する、一部のレントシーカーたちと勘違いエリートたちによる誤った構造改革・財政再建信仰を打ち破る、そのために何をしなければならないかを、なぜそのような状況になってしまっているのかを解説しつつ、提案をする書籍です。

三橋貴明氏がわかりやすく国民経済の五原則を示しています。(→は私の感想というか理解)
◆国民経済において、最も重要なのは「需要を満たす供給能力」である。
→安全という需要を満たす供給能力(建設・電力・農業・科学技術・公務員などなど)が削られていませんか?
◆国民経済において、貨幣は使っても消えない。誰かの支出は、誰かの所得である。
→政府の支出は国民の収入です。極論を言えば政府の無駄遣いは国民が濡れ手に粟です(笑)。
◆国民経済において、誰かの金融資産は必ず誰かの金融負債である。
→×国の借金、○政府の負債、◎政府以外の経済主体の資産です。
◆国民経済において、誰かの黒字は必ず誰かの赤字である。
→デフレの時、政府が赤字を拡大しない限り国民の黒字は増えません。
◆現代世界において、国家が発行する貨幣の裏づけは「供給能力」である。
→国債発行残高は単なる貨幣の発行量です。貨幣発行量が増えるということは供給能力が増えているということ。減らされてたまるか?!

全国民が読んだら歴史が変わる、ではなく全国民が読んだら「未来」が変わる!

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